LINEと聞くと無料通話アプリで有名ですが、他にもLINEバイトやLINE MUSIC、LINE Payなどと幅広くサービスが展開されています。LINE株式会社は韓国最大のインターネットサービス会社「NAVER」の100%子会社として2013年に設立されました。
その後、2020年にソフトバンクグループ傘下のZホールディングスと経営統合して、ネイバーも出資する持株会社にぶら下がる方式でソフトバンクグループの売上連結対象となっています。今では無料通話アプリだけでなく、幅広くITサービスを展開するLINEには優秀な人材が集まってきています。
99%が中途入社してきた社員で構成されています。大手IT企業出身者が多いと言われていますが、その採用難易度や選考内容などについて紹介していこうと思います。
LINEの採用難易度・選考内容・ポジションについて
LINEの採用難易度は事業会社の中でも高い
LINEの採用難易度を例えるなら、リクルートグループや楽天、ファーストリテイリングなどの事業会社と並ぶほど 採用難易度は高い です。書類選考が通過しても、面接で落とされるケースが多いです。特にSIer出身者にとっては、事業会社目線でシステム開発に携わってきたかを求められます。
具体的には、「ユーザーがどのようなサービスに興味を持つか」という目線です。ビジネス検討フェーズから携われる事業会社では、例え携わることがなくても、同じ目線で物事を考えられる方を求めています。特にLINEのように様々なサービスを展開している事業会社では特に必要とされるでしょう。
LINEの選考内容について
LINEの選考は、
書類選考→面接(2~3回)→内定
といったように、他の大手事業会社と同じような選考プロセスです。1回の面接で聞かれる内容は濃く、スキルや経験について深堀りされるでしょう。最終面接は役員レベルの方が担当しており、応募から選考までは2週間~1ヶ月とスピーディに進みます。
面接で聞かれる質問内容
- なぜLINEに入社したいのか?
- 入社してから活かせるスキルについて
- 5年後のビジョン
- ITサービスへの高い関心(興味のあるアプリなど)
基本的な質問ばかりで、特筆すべき質問内容はありません。総合職での選考では、瞬発的な思考力を測るために、意図できないような質問をされるケースがあるようです。
エンジニア職であれば、経験したプロジェクト内容・規模といったスキル面を深堀りされる質問が多いです。もちろん何気ない会話の中にも、話し方や考え方、人間性などいった人物面に関することも選考では見られるため、必ず面接対策を行っていくことが大切です。
リクルートグループの面接は多くの大手事業会社での面接にも共通している内容が多いので、LINEを受ける際は下記記事も参考にしてみてください。
リクルートグループの面接対策について~選考に通過するためのポイント5選~求められているポジション
- 技術・研究
- デザイン
- 企画・マーケティング
- コーポレート・サポート
参照元:LINE HPの採用情報より
ポジションは大きく分けても4つあります。特に技術職の中でも、エンジニアの採用ポジションは非常に多く、
- サーバーサイドエンジニア
- 機能学習エンジニア
- ブロックチェーンエンジニア
- 画像処理エンジニア
- プロダクトマネージャー
- プロジェクトマネージャー
- リードエンジニア
- クライアント開発エンジニア
- 社内SE など
約160件に及ぶポジションがあります。広告や金融、娯楽系などと幅広い領域での採用をしているため、自分の経験を活かせるベストなポジションを見つけて応募しましょう。ポジションが多いことでキャリアチェンジを考える方も中にはいますが、大手事業会社では即戦力人材のみを採用している傾向にあるため、オススメはできません。
求められている人物像について
- 幅広く流行に対して興味を持てる方
- プロジェクトをリードできる方
- 技術力の向上に強い関心が持ている方
- 論理的に考え説明できる方
- 周りを巻き込んで仕事ができる方
- ユーザーのニーズを考えられる方
これからの人物像は大手事業会社でも同様に求めれます。急成長を遂げてきたLINEは、常にスピードを意識しています。社内ではスピード感を持って業務に取り組んでおり、短期間で多くのサービス企画・戦略の決定が行われています。これら上記の「求められている人物像」はLINEのスピード感に付いていける方が大前提となっています。
LINEの主なサービス内容&待遇面について
冒頭でも述べましたが、展開しているサービスの中でLINEのイメージとしては「無料通話アプリ」という印象が最も強いと思いますが、現在は他のサービスも強化されております。サービスのほとんどはLINEアプリをプラットフォームとして展開しているものが多いです。
展開しているサービスについて
- マーケティングソリューション
- エンターテイメント
- AI
- ポータル
- O2O
- Fintech
参照元:LINE HPサービス情報より
ほぼ全てのサービスがLINEアプリから展開されているもので、多くの事業が子会社化されております。主な子会社だけでも約30社近くに及びます。主にBtoC向けのサービスで、ユーザーの目に触れやすい点は魅力的です。
さらに2020年3月26日に開催された取締役会において、日本最大級のデリバリーサービス「出前館」運営する株式会社出前館と資本業務提携を 締結しました。もともとLINEは2016年から出前館とは業務提携しており、「LINEデリマ」を2017年7月26日より運営しておりました。今回の資本業務提携により、双方で展開していたフードデリバリーサービスを出前館に統一して、さらにLINEよりエンジニアを派遣して、システム強化を図るそうです。今後としては、LINEと出前館双方の特徴を活かして、「総合フードマーケティングプラットフォーム」を目指すようです。 参照元:LINE HP PRより
給与&労働環境について
平均年収について
20代の平均年収は約650万円で、30代は約750万~800万円、40代850万~900万円となっており、同業界の中では比較的に高いです。ですが、リクルートグループやファーストリテイリング、楽天に比べると、30代で年収1000万円を超えるのは難しい印象です。
またLINEは年俸制で能力・成果によって評価され年2回の査定があります。中には賞与を支給される方もいるようですが、支給される額も少ないため、ないと考えておいたほうが良いでしょう。
労働環境について
- スピード感がある
- ワークライフバランス充実
- 朝勤務の人が多い
- 残業時間は月30時間程度
- 裁量労働制を導入している職種もある
何事にもスピード感を持って仕事をしているため、無駄な残業などがなく、残業時間は少ないです。もちろん中には残業しないと終わらない仕事もあるようで、いかに効率的に仕事を回すことが求められているようです。
環境面については整備されており、「オフィスがキレイ」「無料朝食の提供」「全体集会」などといったものがあり、福利厚生面には満足している転職者が多かったです。
LINEに転職する際に知っておくべきポイント
- 年俸制であること
- 日系なのに外資系企業のような働き方
- 業務のルールがあまり整備されていない
- 英語より韓国語を話せるほうが高評価
- 年収が上がりにくい
- 組織体制が整っていない部分もある
LINEに転職した方からの情報によると、NAVERの100%子会社であるため、日系企業ではあるものの、年俸制や裁量労働制、リモートワークなどといった外資系企業に近い働き方や評価制度となっているようです。また、上のポジションに就いている方に韓国人の方が多く、英語よりも韓国語を話せるほうが評価されやすい傾向にあるそうです。
そもそもLINE株式会社は、2013年に設立されたばかりの会社です。もとはNAVERが100%出資して「ハンゲームジャパン株式会社」が設立されて、その後2003年に「NHN Japan株式会社」と商号を変更しました。そして、2013年にNHN Japanのwebサービス事業を分社化してできたのです。
設立されてから急激に成長を遂げ、さらにLINEアプリをプラットフォーム化させるべく、幅広くサービスを展開してきたため、組織体制や業務ルールなどが整備されていない部分もあるそうです。
SIer出身者がLINEを受ける際はエージェントに相談してください
LINEは自社での公募によって候補者を集めており、エージェント経由で選考を受けるケースはほとんどありません。そのため受ける際は自己応募になる場合が多いです。もし自己応募でLINEを受けるときでも、なるべくエージェントに相談することをオススメします。LINEがエージェント経由で候補者を集めなくったのは、最近(2020年3月現在)の話です。
LINEに紹介実績のあるエージェントは少なく、限られたエージェントしかLINEの選考に関する情報を持っていないでしょう。もちろん、エージェントによっては、案件を紹介することだけでなく、転職市場における情報交換や面接対策を行ってくれるところもあります。
もしLINEの選考を受けようとしている方がいらっしゃいましたら、相談ベースでも構いませんので、ご連絡ください。LINEの選考に関する情報だけでなく、ご希望によっては他にオススメできる案件もご紹介させていただきます。
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