私が転職支援している領域は、リクルートテクノロジーズ含めたリクルートグループや大手事業会社、SIer、そして、コンサルティングファームになります。転職市場の中でSIer出身者のニーズが高く、デロイトやPWC、EYなどといったBIG4やベイカレントコンサルティングやアビームコンサルティングといった日系コンサルティングファームも積極的に採用しています。
私が今までに転職支援してきたSIer出身者の3~5割はITコンサルタントを目指し、コンサルティングファームへ転職しています。コンサルティングファームへ転職支援させていただいた方の転職理由を下記にまとめましたので、ITコンサルタントを目指す方は参考にして頂ければ幸いです。
コンサルティングファームへ転職するSIer出身者の転職理由
「コンサルティングファームへ転職したい」と思う候補者へ、私は「残業過多で激務ですよ。」と先にネガティブな情報をお伝えしております。時代の流れ的に、ワークライフバランスを重視する方が多いため、事前に確認させていただきます。残業が多いことを了承した方には、コンサルティングファームもオススメしております。
転職理由として下記に当てはまる方は、コンサルティングファームへの転職をオススメします。
コンサルティング業務に携わりたい
当たり前ですが、コンサルティング業務に携わりたいと思いコンサルティングファームへの転職を考えている方が最も多いです。SEよりも上流の仕事として、ITコンサルタントもしくはPM、PMOが考えられます。
クライアント企業の経営課題をITを用いて解決するために、ヒアリング→分析→提案→マネジメントと、この流れで行われる仕事に魅力を感じているSIer出身者は多いです。営業的要素の強い仕事内容となっており、SIer出身者の中にはシステム開発よりコンサルティング業務に長けている方がいるのも確かです。
※有名なコンサルティングファームの中には、コンサルティング業務にアサインされない場合もありますので、注意しておきましょう。
コンサルティング業務にチャレンジしたいSIer出身者は転職先にアクセンチュアを選ばない方が多い
現職より年収をアップさせたい
コンサルティングファームでの仕事は残業過多で激務ですが、成果報酬制のため優秀な方ほど、高年収を得ています。
またSIer出身者を積極的に採用しており、他の企業へ行かれないように、オファー年収も高いです。
私が今まで転職支援した方の中には、現年収より300万円アップした方もいました。
30代前半くらいまでのSIer出身者がコンサルティングファームへ転職する際の役職としては、コンサルタントもしくはシニアコンサルタントになります。
コンサルタントの平均年収は700万円程度で、シニアコンサルタントであれば、850万円くらいです。
さらに上のマネージャーで年収1000-1500万円、パートナーまでになると年収2000万円以上になってきます。
大手コンサルティングファームであれば、20代後半までに年収1000万円超える方も多数おります。
キャリア・スキルアップを目指して
コンサルティングファームの仕事は激務と言われているものの、効率的かつスピーディに行われているため、無駄な残業は少なめです。単に仕事量が多いです。そのため、若い方でも高度で難しい案件にアサインされ、短期間でもスキルアップが望めます。有名なコンサルティングファームで5年以上経験のある方であれば、次の転職先として大手事業会社やリクルートテクノロジーズ含めたリクルートグループなどから内定が出る可能性も高いです。
また、なかには独立してコンサルティングファームで働いていたときのクライアント先から個人的に案件を貰っている方もいます。優秀な方の多くは、リクルートテクノロジーズ含めたリクルートグループや大手事業会社、またはベンチャー企業のCTOなどの責任があるポジションに就いています。
将来的に大手事業会社への転職を視野に入れて
コンサルティングファームではSIer出身者を積極的に採用しているため、大手事業会社から内定が貰えない方でもコンサルティングファームで内定が出る可能性は高いです。実際、私が転職支援している方の中には、リクルートグループから内定を貰えず、某大手外資系コンサルティングファームに転職された方も多数おります。コンサルティングファームでの経験値は高く評価される傾向にあるため、まずはコンサルティングファームで経験を積むことも良いかもしれません。その後、事業会社への転職を視野に入れて再度転職活動をし、リクルートテクノロジーズ含めたリクルートグループなどの大手有名事業会社に転職が成功する方も多いです。
コンサルティングファームに向いている方について
上記のような転職理由があったとしても、コンサルティングファームへの転職をオススメしない方もいます。
というのも、全てのSIer出身者にコンサルティングファームが向いているとは限らないからです。
コンサルティングファームへ転職した場合でも、短期間で辞めてしまう方の評価は非常に低いです。最低でも3年はコンサルタントとして働く必要はあります。いくら有名なコンサルティングファームへ転職できたとしても、環境が合う合わないで辞めてしまう方が多いのも事実です。
論理的思考力がある方
コンサルティング業務としては、クライアント先の経営課題を見つけて、ITを活用して解決するために、課題となっているものを整理し順序立てて考えて、相手にわかるように説明しないといけません。これはコンサルティング業務では必須となるスキルです。システム設計や開発のスキルに長けていても、論理的思考力が欠けている方は多いです。
論理的思考力が欠けている方の特徴を挙げると、
- 話の結論までが長い
- 話がまとめられない
- 事象に対する「なぜ?」について理解できていない
- 話している内容が相手に理解されない etc
論理的思考力は本を読むことによって多少は鍛えることができます。
その一環として、コンサルティングファームでは自己啓発系の本を読ませている企業が多いのです。
コミュニケーション能力に長けた方
論理的思考力に付随して、コンサルティングファームで求められるコミュニケーション能力は、ヒアリング力・提案力・マネジメント力です。
ヒアリング力は、クライアント先の課題を聞き出す能力を指します。
提案力とはヒアリングした内容に基づき、課題解決に導くための提案をすることです。
提案といっても、ただ提案するのではありません。そのシステムを導入することによって、現在の業務がどのように効率化するのか、また、その結果、例えば売上がどのくらい伸びるのか等といったことを踏まえて提案する必要性があります。
またマネジメント力は、クライアント先とベンダーとの仲介役として、SEの管理をすることです。コンサルティングファームによっては、ベンダー管理業務がメインのプロジェクトの場合もあります。
上昇志向が強く勉強熱心な方
コンサルティングファームで働いている方の大半が、上昇志向が強く、勉強熱心です。
給与体系が成功報酬制で、担当する案件によって、得られる報酬に大きく差が出ます。
若い方でも正当な評価によって、管理職に就く方もいます。
そのため一般的にコンサルタントレベルでも同世代より高年収を得ているものの、シニアコンサルタントやマネージャー、パートナーといった役職への昇格を促す独特な環境があります。
コンサルティング業務では、システムに関する知識だけでなく、担当する業界に対しての知見も必要です。
担当するクライアント先によっては、経営者や役員クラスに対して提案することもあります。
よって、担当する案件毎にクライアント先企業の業界について、勉強して詳しくなる必要があります。
クライアント側は、担当するコンサルタントのことをその道のプロフェッショナルだと思い話を進めるため、業界知識・用語が理解できないと話になりません。
ストレス耐性がある方
上記全てに当てはまる方でも、残業や激務に対するストレス耐性があることが前提になってきます。
残業時間は、ケースバイケースですが、月100時間前後の場合も多いです。
働き方改革によって、改善されることはありますが、一気に減ることはないでしょう。
また成果主義のため、結果を出し続ける必要がある環境です。
ITコンサルタントを目指す方の転職も積極的に支援しています
上述しましたが、私が転職支援している方の3~5割はコンサルティングファームへ転職しています。
ITの発展により転職市場でのIT・コンサルティング業界におけるSIer出身者の取り合いはより一層加速しています。
私が転職支援させていただく方は、事業会社とコンサルティングファームを併願する方が多いです。
ITコンサルタント不足は、まだまだ続きそうです。ここだけの話、大手事業会社よりもコンサルティングファームの方が内定が出やすいです。
経歴が良く、第一印象も良くて、話せる方であれば内定が出る傾向にあります。
もしコンサルティングファームへの転職を考えている方がおりましたら、相談ベースでも構いませんので、ご連絡ください。
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